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遺産の平均はいくら?相続税のかかる境界線は?徹底解明

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最終更新日 2023/04/11

ある日突然発生する相続に対して、どうしたらよいのか戸惑う人は多いと思います。しかし、あらかじめ多少の知識と情報があれば、相続発生から申告・納税までの期間を有効に活用することができます。ここでは民間での調査結果を紹介しながら、遺産相続の平均や内訳、相続の何に対して不安に思っているのかを記載します。

相続した財産額の平均はいくらなのか?

複数の民間調査の結果を参考にすると、相続財産額の平均は、2,000~3,000万円と推測できます

2020年の調査によると、相続財産額の平均は3,273万円

2020年MUFG資産形成研究所が行った「退職前後世代が経験した資産承継に関する実態調査(対象者:相続経験者50代・60代/各都道府県の家計資産額以上保有者/5,838名)」によると、相続した財産額の平均は3,273万円、中央値は1,600万円でした。

中央値とは?

中央値とは、調査結果の数字を小さい順からならべたとき、丁度中央に位置する値のことです。

例えば、相続した財産が「Aさんが800万円、Bさんが900万円、Cさんが1,600万円、Dさんが1,800万円、Eさんが2億円」だったとすると、中央値はCさんの1,600万円となります。

Aさん Bさん Cさん Dさん Eさん
800万円 900万円 1,600万円 1,800万円 2億円

中央値1,600万円に対し、5人の平均値は5,020万円と高額です。中央値と平均値で乖離が起きている原因は、平均値の特徴として「外れ値に引っ張られる」という性質があるためです。

今回の調査結果も、平均値が3,273万円に対し、中央値が1,600万円と、平均値と中央値に大きな差がありました。大きな差がある理由として、高額な相続額に平均値が引っ張られていることが推測されます。
平均値と中央値、どちらのほうが一般的な相続財産額であるかと考えた場合、今回のケースでは中央値1,600万円の方が参考になるかもしれません。

また、この「退職前後世代が経験した資産承継に関する実態調査」は、対象者を「各都道府県の家計資産額以上保有者」と絞っている点で、全国平均としては、参考にならない可能性があります。

2018年の調査によると、相続財産額の平均は、2,114万円

2018年の三菱UFJ信託銀行が行った「遺言と相続に関する実態調査(対象者:相続経験者30歳~69歳/664名)」によると、相続した財産額の平均は、2,114万円でした。

同調査によると、男性の平均相続金額は2,885万円、女性は1,301万円でした。
相続した財産の金額分布は以下の通りです。(調査対象全体、664名。)

相続を受けた財産額 全体に占める割合 階層以下の累積割合
100万円未満 9.0% 9.0%
100~200万円未満 11.1% 20.1%
200~300万円未満 8.0% 28.1%
300~500万万円未満 8.6% 36.7%
500~1,000万円未満 19.0% 55.7%
1,000万円~2,000万円未満 17.0% 72.7%
2,000万円~3,000万円未満 8.9% 81.6%
3,000万円~5,000万円未満 7.8% 89.4%
5,000万円~1億円 6.5% 95.9%
1億円以上 4.1% 100%

遺言と相続に関する実態調査のデータを編集・加工して、作成

上記の表より、1,000万円未満は全体の55.7%と、半数以上を占めていることがわかります。

このことより、平均相続額は、2,114万円ですが、1,000万円前後が一般的な相続額といえるかもしれません。
【関連】相続税申告があった人の、相続財産額の平均は約1億円?

相続が発生する平均年齢は?

2020年の、平均寿命は女性が87.74歳、男性が81.64歳でした。
その数値より、相続人である子供の年齢を逆算すると、親から相続をする平均年齢は50歳前後と推測されます。

相続する財産額の内訳は?

相続税申告をした人の、平成28年度、平成29年度、平成30年度の相続財産の構成比は、以下表のようになっています。

平成28年度 平成29年度 平成30年度
不動産(土地家屋) 37.1% 35.1% 30.0%
有価証券 14.5% 15.3% 23.9%
現金・預貯金 35.4% 37.0% 33.7%
その他 13.0% 12.6% 12.3%

国税庁|平成30年分の相続税の申告状況についてを加工編集して作成)

相続した財産のうち、現金貯金は35%前後、不動産が占める割合は30%から40%であることがわかります。

相続に対して不安に思うことはなに?

相続に対する不安は、何と言っても遺産の総額を把握する点にあります。というのも、その約3~4割を占める不動産を正確に換算することはかなり難しいうえ、税理士と言え、相続を得意分野とし、不動産の扱いに慣れている税理士でないと、納税の過払いなどが発生する可能性もあります。

次に不安に思うこと、それは相続税をいくら払えばいいのかということです。遺産の総額がわからず、法定相続人もわからないと、自分がどれくらいもらえるのか、相続税をどのくらい払わなければならないのか、不安に思うのも当然と言えるでしょう。

これは、相続が発生してから10か月の間に申告と納税を済まさなければならないという手続きにも一因があります。納税までのタイムスケジュールは、事前に財産を把握していなければかなり厳しい上、申告・納税の手続き書類を完成させることも、自力では困難な部分が多いからです。

相続税を納めた人はどれくらいいたのか?課税割合を知りたい!

国税庁が発表した相続税の申告状況によると、平成30年に亡くなった人(被相続人)は全国で約136万人、そのうち、相続税の課税対象となった被相続人数は約11万6千人でした。

課税割合=相続税の課税対象者数÷その年の被相続人総数

この計算式に当てはめると、平成30年に課税対象となった人は全体のおよそ8.5%(小数第2位以下切り捨て)となります。全国的にみても100人に8人が相続税の課税対象となっていることから、自分も課税対象者になる可能性があるのでは?と考えるのはいたって普通のことと言えそうです。

相続発生、具体的に何をすればいい?

ステップ1_法定相続人を特定する

相続税がかかるかどうかを確認するために、まず法定相続人を特定する必要があります。この人数によって、相続税の基礎控除額などが決まってくるからです。

ステップ2_基礎控除額を算出する

次の式にあてはめて、基礎控除額を算出します。

基礎控除額=3,000万円+(600万円×法定相続人の数)

ステップ3_遺産総額または課税対象財産の額を把握する

遺産の総額を把握します。遺産の構成は預貯金、有価証券、不動産、その他経済的に価値のある資産で、その合算から負債(借入金)などを差し引いたものが課税対象財産になります。

ステップ4_課税相続財産から基礎控除額を差し引き、相続税シミュレーションで相続税を確認する

相続税計算シミュレーションで相続税を確認しましょう。

今からできる相続税への備えとは

日本がこれから直面する問題に2025年問題というものがあります。これはいわゆる団塊の世代が一斉に後期高齢者(75歳)に達することによって生じるさまざまな問題点をひとくくりにしたものですが、医療や介護など社会保障費の急増だけでなく、相続に関するトラブルの増加も予想されています。というのも2025年には国民のおよそ3人に1人が65歳以上(出典:内閣府「令和3年版 高齢社会白書」)となるからです。

申告と納税は相続が発生してからわずか10か月です。前述したとおり、手続きや確認作業で時間をとられることが実際あります。
とはいえ、遺言を書くのはハードルが高すぎるというのも実際のところと言えるでしょう。書く方のみならず、書かせる方となれば、家族だからこそ難しい側面もあります。

家族で相続に関して話し合うことも難しいところに、新型コロナウイルスまん延拡大で家族が集まることも難しい状況が続いています。
そんな今だからこそできることは、エンディングノートをつけることです。

エンディングノートを書く

相続が発生する前にできることとして、遺言書より緩く被相続人の希望を記載できるエンディングノートは、資産管理にもうってつけですし、親世代にも進めやすいものとなっています。新型コロナなど、取り巻く環境に不安の多い中だからこそ、転ばぬ先の杖としてエンディングノートを記しておくことが、生前にできる相続税申告への備えと言えそうです。

まとめ

相続はいつ何時、誰の身に起きるかはわかりません。前もって備えられることがあるとすれば、自分の遺産や存命中の親の遺産を大まかに把握することくらいかもしれません。実際に相続が発生した場合、相続に関する疑問や相続税申告を検討するのなら、相続に強い税理士に任せることが時短の一番の近道と言えるでしょう。

相続税申告がある場合、相続税専門17年の当事務所へお任せください。当事務所は、弁護士や司法書士の紹介が可能です。相続税申告手続きがある場合、弁護士や司法書士と連携しながら対応することが可能です。お気軽にお問い合わせください。

この記事の監修者

顔写真:税理士 岡野 雄志

税理士岡野 雄志

相続税専門の税理士事務所代表として累計2,542件の相続税の契約実績。
専門書の執筆や取材実績多数あり。

相続税の無料相談受付中

写真:岡野雄志税理士事務所

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